連日、自殺のことが報道で扱われるようになっていますが、僕からみれば今更という感じに尽きます。
また、大きく騒いでいる割には、何処に原因があって対策のようなものもないような気がします。 悩みや苦しみを生きていて感じる人が増えていますが、最近ではやはりバブル経済崩壊の90年大前半からでしょうか。僕自身も深く、一部の宗教に傾倒していきましたが、心の病みたいなものが表面化してくるほど増えていった時期なのかのしれません。 日本人はやはり、邑(むら)というひとくくりの単位で生きてきましたが、それがある時は会社組織になってみたり、実際に地域社会のコミュニティーをつくったりしましたが、精神性やルーツみたいなものが曖昧になっていくうちに、全く丸裸の個人にされていきました。 邑(村)に居る以上は、それほど深いコミュケーション能力は必要とされてきません。一人一人がその精神性を守られ、欲をかくこと無ければ老後までそれほど大きな苦労をすることなく過ごすことが出来ました。 僕は、最近の10年は、そういった人の心や精神性を守るはずの社会の組織や仕組みが崩壊していった時代ではないかと思っています。元々、個人個人で守ることが本能にある女性はまだ、そういった仕組みから投げ出されても逞しく生きることが出来たのですが、多くの男性は自分の存在価値さえも見出せずに生きいくことになっています。 しかし、逞しくなった女性も目の前のことで生きることに必死になって、女性らしさや内面の美しさを失っていきます。感性のほとんどは、女性から発するものが多いので、女性が男性の分野の仕事にまで進出していくうちに、良い感性が世の中から益々失われていっています。 僕は、男性の生きがいのもっとも大切な部分は、そういった女性らしさや感性を守ることにあるのではと感じています。男性が経済的に支えていく部分をもっと削ってもそういう部分を目指す男性が増えていってくれたらと思っています。 心を伝える技術も、そういう背景があってはじめて新しく生まれたり、創造されたりしてきます。香りをつくるだけではないでしょうが、僕も以前からピアノに触れるのでよく音楽を作り出したりします。 新しくつくると言っても、最初は何かに影響されていたり似たものを作り出してしまいます。それで恥ずかしくなって、創造性を止めてしまったら、それで心を伝える術は失ってしまいます。 創造を諦めることで、心はずっとまた奥のほうにしまいこまれるようになります。心を伝えるのは、そういった努力の連続のような気がします。 子供が何か無心で遊び、作り出していくものには時々神々しさみたいなものを感じることもあります。コミュニケーション能力がまだ稚拙な子供は、そういった創造物で自分の外の世界と自分を結び付けようとします。大人のほうが、適当に交わることが出来る分、そういった外の世界との真剣さに欠けます。 また、僕自身も一部参加していますが、今のスピリチャル産業の肥大化です。まるで世の中の色々なマイナスの部分を吸って巨大化しているような印象もあります。この産業が大きくなることは、先ほどの心を伝える技術の阻害になってくるような気がしています。 必要悪はありますが、次第に産業としては収縮していくことが望ましいのかもしれません。 株式会社という仕組みも、純粋な経済活動を続ける以上、先ほどの心を伝える技術と矛盾していく部分を生み出していきます。儲かるためなら、心無いことを行動し続けていっても仕方がないということになってしまいます。今の時代は景気が悪くなっているというよりも、日本全体の心そのものが病んでいる印象が強いのではないでしょうか。 下手でも稚拙でもよいので、何かを作り出すことで自分の心を相手に伝えることが出来ると思います。つくり上げていったものが、心もとないものならそこに作り出す意味がないものなのかもしれませんが、それでもつくりだした行為を卑下するものではないです。 僕自身も、向かい合う方の心をみるには作り出したものをみないとやはりわからない部分が沢山あります。また、僕自身が作りだしたものと、本人でつくりだしたものも全く違った面の心を表すこともあります。どちらかというと自分でつくりだしたものの方が、本人にとっては価値があるものですから、そちらのほうを指導し一緒につくっていくほうが、僕自身も楽しいです。 創造した幾つかのものが、自分の心に自然と橋のようなものを架けてくれることがあります。それは何時までも残っているものではないのですが、心が外の世界と一瞬でも繋がった感動は、それを味わった人にしかわからない深い心の喜びがあります。何とかランドで感動するものの、何百倍の感動があります。 心に触れ、心を伝える技術の文化の復興が必要とされていると思います。 にほんブログ村
by fenice2
| 2010-01-04 19:30
| 調香・錬金術
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