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色と香りー紅葉に潜む香り

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 大文字あたりの山もやっと色づき始めました。先日、紅葉した木々の前でずっとたたずんでいたのですが、もみじに香りはあるのだろうかと思っていました。昔の人は紅葉狩りと言ったそうですが、本当に木々を採ってきたそうですが、狩るという以上は、花や木の実を摘んでくる感覚とはずいぶん違うような気がします。

 僕は嗅覚は人よりも普段から鍛えているので、普通の人ではなかなか気づかない匂いでもわかると思っていますが、それでも淡く、薄いものはそれなりにしか届いてきません。そういう意味では、紅葉の香りというのも、本当に微かなものだと思うのですが、心理的にはかなり高揚させるものがあるような気がします。

 自然の中では、色と香りは必ず何らかの関連があるように思いますが、残念ながらそれは都会に住んでいるとあまりにも色に惑わされているせいか、そのつながりについては断絶されたものになっています。これから実をつける南天などの赤い実も、何か強い芳香をしているような気もします。

 僕は、カラーの勉強されている方に今まで色々お会いしましたが、結局そのあたりを勘違いされているままに仕事をされている方が多いように思います。視覚だけで、人の心理的な動きを説明するのには無理があります。

 人だけでなく、生き物はまず五感の中では嗅覚から情報の伝達が始まります。そして聴覚から触覚に移り、視覚は最後だと言われています。勿論、鷹など視覚が特化している動物もいますが、それでも風の流れによって嗅覚をフルに使っているようです。

 現代社会は、匂いや香りなどをいちいち感じなくても生活をしていく術を身につけてしまっています。しかし、恋愛や初々しい経験などについてはそういった匂いや香りをとても大切にします。やはり、なかなか婚活でもうまくいかない人は、嗅覚が劣っているか、逆に鋭い人が多いように思います。

 また強い香りが、人の心に大きく影響させるとは限りません。あまり気づかない微かなものでも結果として気持ちを極端に落ち込ませるものや、逆に高揚させてくるものもあります。色はその香りのヒントになるものがありますが、それ以上の役割があるようには思いません。

 最近の3Dではないですが、視覚のみで伝達させていくことは、とても歪んだものを心や感情に残していくのではと思っています。美しい女性も、良い香りがあってこそ、その存在がリアルに感じてきます。絵的につくられた美しさは、情報不足によって与える人に誤解や妄想を与えかねません。

 造花は、僕のような香りの仕事の人間はもっとも憎むべき存在ですが、お互いの香りを殺しあっているような花屋さんの見た目だけ綺麗なブーケも好きにはなれません。

 人の五感は、元々自然を的確に捉えるようにできているような気がします。しかし、一度歪まされた感覚は、自然の中に入ってもそれがうまく機能せずに、心地よいものでさえも心地よく感じなくなってしまっているのかもしれません。

 感覚が歪むと、本来あるべきものが間違って伝わってしまうので、それがストレスや場合によっては精神的な病みにつながっていくのではないでしょうか。僕自身は、現代人は嗅覚を中心に視覚や触覚、聴覚などが機微な連携をとっていく生活に戻していくべきだと思っています。

 いくらビジネス的にまくいきそうになっても、カラーなどで心理操作するような活動を行えば、結果として病んだ人を増やしていくのでは感じています。

 心が明るく前向きになるには、感覚を整えていくことが、急務だと思っています。感受性の強い人は結果として、嗅覚が発達した人が多いです。感性も、優れた感覚があってこそです。

 今日あたり紅葉した紅葉の香りをつくってみたいと思っています。ネロリなども使うと良いかもしれません。
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by fenice2 | 2010-11-18 12:33 | アロマ 香り
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