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ヴェニスの仮面 香り


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 ヴェニスに住んでいた時に、カーニバルの時期は人が多いので避けるようにしていましたが、2月に近づくにつれて、街の屋台などにも色々な仮面が売られるようになって賑やかになって来るのは楽しみでした。

 つい、13世紀ごろから最近まで仮面をかぶって生活した風習がヴェニスではあったでようですが、その目的は自分の立場や身分を伏せて自由に意見を言えたり、付き合うこと出来たということらしいのですが、勿論男女の付き合いにも大いに役に立ったようです。

 仮面をつけることによって、人は何か別の人間か生き物にでも変わったような感じになるそうですが、その中でもやはりもっとも重要なことは、香水など香りだそうです。

 男の人なのに、女性用のかなりロージィーな香りをつけてみたり、No.5をつけてみたりと、行きかう人も不思議がるような仕草をみるのが面白かったそうですが、余り度が過ぎるとそちらの生活の方が時間が多くなってしまう人も居たようです。

 マリーアントワネットも、仮面をしてよく街の酒場を徘徊したそうですが、彼女の独特の甘い香りに気付いて、殆どの人が知らないふりをしていたと言いますから、ちょっと哀れな気持ちさえしてきます。

 魚屋の親父が、幾ら粋な仮面をかぶっても遊女たちに正体がばれてしまったと言いますから、香水などが手に入らない庶民などは、なかなか別の人間に生まれ変わること難しかったのだろうと思います。

 結局は、仮面をもっとも使いこなす人間は、良い調香師を持った貴族などの趣味人で、フランスやフィレンツェなどよりも先に、ヴェニスにはそのせいもあって優秀な調香師が集まっていたと言います。なけなしのお金を払って、なんとか良い香りを手に入れようとした哀しい男女の物語なども色々あるようです。

 香りを選ぶ時に、人の心が表れるのは願望と夢のようなものが先にきます。願望や夢がはっきりわかればわかるほど、その方の現実も同時に見えてきます。

 貴族が庶民に化けるのは難しいことではありませんが、庶民が公爵などに化けるには、とても大変なことです。今は、香りは癒しに使うことも多くなりましたが、自分を高めたり、理想を見つめなおしたりするにも香りは、重要な役割があります。

 一度、自分の理想にふれてみたい気持ちになって、香りを選んでみてはいかがでしょうか? よい香りにさえ出会えば、何か貴重なものを得ることが出来るかもしれません。
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by fenice2 | 2007-11-10 17:02 | アロマ 香り
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