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恋心と香り ”赤朽葉色の香り”

  
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 クリスマスも近づいて、華やかな季節になりましたので、たまにはそういう話題も良いのかと思って書いてみます。

 恋心というのは、何歳になっても忘れてはならないものだと思います。恋心というのは、恋をしていると、自然にわいてくる気持ちが、それなのかもしれませんが、恋をしていてもそういう気持ちとは違う感情もあります。

 僕は、毎回香りをつくる時に、何時も胸がつまされた気持ちになりますが、あれも恋心なのだと思っています。目に見えないイメージの世界の中で、何十種類も混ぜてくると、一方で冷酷に分量を計算しながら、一方で不安や期待で感覚や感情は、揺れ動いてきます。

 誰かを好きになったり、どうしてだがわからないが、大切な人だと思うようになっている時は、その恋心が、ふっと自分の心に舞い降りてきます。

 単なる、感情で、好き嫌いで人を分けたり、条件や損得の勘定だけで選んでいくとそういう恋心は芽生えにくいのかもしれません。

 男性の恋心と女性の恋心は、少し違いますが、お互いが同じような気持ちにあると、それが良い意味で混ざり合おうとしますが、そういう男女を見るのはなんとも情緒があって、昔から好きでした。

 私の祖父は、遊び人でよく祇園あたりにも連れていってくれましたが、子供ながらにして、大人の情緒ある世界を目のあたりにしました。

 「別れて泣くときは何時も男やなあ。女はあんまり泣かへんで。」

 「恋に生きる女は強いし、魅力的やな。夢を持たん男は太刀打ち出けへんな。」


 紅葉も終わった山に、人影はなく、ひっそり薄い赤朽葉(あかくちば)色になった葉が、目の前に現れました。

 静かで、穏やかなその色彩に目をこらすものは、誰も居ないのですが、カメラを向けたファインダーの中には、淡い恋心を感じました。もうすっかり見る影も無いと思って登った山の風景の中にも、捨てがたい景色が残っています。

 単なる薄ぼけた葉の色合いと見るのか、淡い恋心のように映るのか、それをきめるのは人の心の繊細や優しさにかかっていると思っていますが、いかがでしょうか。

 
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by fenice2 | 2007-12-19 23:28 | アロマ 香り
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