ミラノに初めて仕事で行ったときに、仕事についてつくづく考えさせられることがありました。全ての人とは言いませんが、好きな仕事をやって当たり前、好きな仕事でないと長く続けることが出来ないなどの意見を言う人が多かったので、社会性の背景の違いみたいなものに羨ましく思うことがりました。 勿論、それほど経済が強いわけでもなく、イタリアの経済は90年代に入るまでは、ずっと不安定な状態を続けていたと言います。ラテン気質があるとはいえ、北のイタリアの人はかなり勤勉家の人も多く、毎日遊んで過ごしているふうにもみえません。 或るホテルに泊まった時に、掃除の係りの人は移民系の人でしたが、その働いている感じが妙にとげとげしく思え、今まで自分が接してきた人と余りの違いに驚かされましたが、考えてみれば、その方は単に淡々とやっていただけなのかもしれません。 人は貧しいと確かに、気持ちの余裕が無くなってしまいますが、それは仕事という部分にもかなり左右されることにもなると思います。 生き生きと仕事をやっている彼らは、カプチーの一杯でも、陽気に延々と夢を語ることが出来ます。画廊をやっている私の友人も決して、日本で考えているように裕福ではないのですが、ブレラ美術館など、世界に誇れる建造物も近く、何処か何時も余裕があるように感じていました。 日本でいう感謝とか、謙虚とは違うけれども、自分の感性については正直で真っ直ぐな人が多かったように思います。CIAO!といえば、或る程度分かり合えるところもあって、自分の感じたことや思うことを、相手にぶつけていく様子はみていても心地よいものがありました。 感性や感情を流れるように表現するには、日本人も元々は、とても得意な分野であったと思います。仕事が好きでやっているのか、そうでないかを見つめることは苦手かもしれませんが、全体の中で自分が何をどうやっていったらよいのかは、今でも良い感性が残っています。 仕事の条件や収入面、他の企業との情報とか、そういうものが余りに多く入る込んでしまうと、本来の仕事をやる感性みたいなものも失われていってしまうような気がします。 困った人を助けようと思ったら、仕事になってきた、または父親の家業を継いだら、最初は面白くなかったけど、段々面白くなってきたなど、日本人の仕事に関する感性や精神性はそういういものからでてきたのではないでしょうか。 出雲阿国という、踊りの仕事の女性が以前いましたが、社会や自分のやりたいことの本音をぶつけながら生きていく様子が、とても好きであれこそが、感性で生きていく人間たちの手本となるべき人ではないかなと思っています。 上の写真は、港近くの何気ない風景を撮ったものですが、光の陰翳だけで表現すると、面白いぐらい未来を感じさせてくれるものになりました。 人との出会いや、仕事も人が羨むような情景が見方をしてくれなくても、とても魅力ある未来を見出すことがあります。 ご自分のイメージや想像にあまり影響されずに、時には何気ない感動を求めて表に出ていってください。心を開いて、無心に探していけば、きっと未来に繋がるものが見つかってくると思います。 未来は、すぐ近くからでも築いていくことが出来るものではないでしょうか。
by fenice2
| 2008-01-13 23:47
|
自己紹介
カテゴリ
調香・錬金術 アロマ 香り 薔薇水 香りの記憶療法 ダライラマ シャーマン 宇宙人アミ 天使 糸川英夫 二科展 愛 愛情 悪魔 奈良 蝶人の会 宗教 滅びの匂い 夢 希望 京都 香りの小説 登場人物の説明 妖精と香り 香りの勉強会 奈良 以前の記事
2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 お気に入りブログ
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||