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香りの性悪説ー冥界の青い悪魔ヘテカー

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 香りというのものが、もっと力があって畏敬の気持ちで接していた次代と違って、現代はまるで、人の要望や好みに合わせて小さくされている召使のような存在になっています。

 香りを、玩具のように扱う人達が悪いのではないと思いますが、そういう香りしかつくることが出来なかった大手の香料会社にも大きな責任はあると思います。

 ほんの30年ぐらい前までは、香りはとても貴重なもので、それが香水であろうと、アロマティックなものであろうと、とても深い香りの手の込んだ調香をされたものも幾つかありました。

 香りが力を失ってしまったのか、それとも、心や気持ちを伝える場所が少なくなってしまったために、力のある香りをつかう必要がなくなったのかは、解りませんが、少なくとも香りが、精神や心と深い意味で結びついたものは、少なからず強い影響力を持つようになります。

 現代でも、良い香料や香木はそれなりの対価を惜しむことがなければ手に入れることが出来ますが、それを自分の生活や気持ちにあうように、つかいこなせなければ、自分の内面に深く意識ずけることは出来ないと思います。

 香りの好き嫌いがその人の感情の幅を決めるといいますが、好きな香りの幅は狭くなって、嫌いな香りばかりが多くなってしまうと、何時しか神経質で気難しい人間と周りから評価されることも多くなると思います。

 自分が、或る香りに対して嫌いになったり避けてしまう理由は実は、現代ではそれほど深い意味のものは少なく、僕自身つくる立場で接していても、ほんの些細なことで好きになっていく現状をみていますから、そういう歪んだ感情が出来てくる環境に問題があるのではないと考えさせられてしまうことも多いです。

 即ち、現代社会では香りに対する知識や認識も薄いために、知らず知らずのうちに間違った香りのアイデンティティーや好悪の感情を身につけてしまっている人も多いような気がします。

 故郷を離れ、四季からも見放された食生活をするうちに、次第に自由であっても、あまり根拠のないアイデンティティをつくってしまうのかもしれませんが、そのことが自分の感情を大きく支配させるものまでになってくると、とても強い孤独感や虚無感を導くこともあるようです。

 上の絵は悪魔のヘテカーですが、冥界の女神ともいわれていますが、妖術を使い人を魔の世界に誘い込むようです。香りの歪んだ好みに陥ってしまうのも、こういう悪魔のような存在があるのかもしれません。

 香りを軽く扱い、あまりにいい加減に接していると、やはり大きなしっぺ返しに見舞われることがあるようです。香りそのものに、善も悪もないのですが、それを悪く陥れてしまうのもやはり人間なのかもしれません。
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by fenice2 | 2008-07-06 01:56 | 調香・錬金術
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