御所の香りー桜と松と苔の間に

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 京都御所のなかに入るのは、何度かありますが春は久しぶりでした。何時もなら桜も散っているところもあったのですが、今年はちょうど見ごろで慌てて入ったわりには良かったような気がします。

 色々見ましたが、最期に見たこの小さな庭の松と桜のコントラストがなんとも美しく、また香りもほのかに漂ってきてとても落ち着いた時間をすごしました。

 考えてみれば、御所にはとても松の木が多く、やはり日本人は松の木によって心が支えられていることがとても多いのかもしれません。この季節の松の木は、夏に感じるものと違ってもっと優しいものがあります。

 帰ってからも、香りの勉強会でこの風景の香りを再現しましたが、なかなか面白いものが出来たので満足していました。自然の中の香りの交わりには、やはりまだまだ季節によって奥深いものがたくさんあります。この風景も景色としては、淡いものですが、香りの世界ではたくさんの発見があり、また癒しがあります。

 自然の良い香りは、実はあまりにも人の嗅覚に刺激をすることがなくて、ほとんどが意識されないものが多いです。しかし、我々は一つ一つの香りを見ていても、どうやったらこれだけ繊細に優雅に香りが交わっていくのか、驚きと感動の連続です。

 この松と桜と苔の自然の香りの交わりによって、僕自身新しい調香法をまた見出したような気がしています。新しいクマリンのベースをつくるにはとてもよいヒントでした。

 震災、原発問題、度重なる地震でかなりの人が参っていますね。今回の調香も少し前につくった麒水以上に心や精神に良い落ち着きを与えるのが出来そうです。

 
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# by fenice2 | 2011-04-12 01:30 | アロマ 香り

香りと見えない世界ーシステムが心を傷つけ生命を奪う

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 少し前までは、ヒトラーとか人間そのものが悪魔のようになって、戦争を引き起こすことが多かったが、社会の構造やシステムが複雑になると、それほど悪くならなくてももっと安易に世の中を破壊できるようになった。

 僕も心を観る立場の人間として、まずここ十年ほどは社会が積極的に人間の心を破壊するような行為が増え、それで多くの人が鬱になったり、心のバランスを崩す人が多くなったのではと思っています。香りという立場からも、身体的な結びつきを強調する人はいても、心や精神との関係をいう人はほとんど居なくなりました。

 心、社会、自然がそれぞれバラバラに存在するようになり、中でも社会の異様な歪みが心や自然をどんどん傷つけていってしまった現状が最近の日本ではなかったのかと思います。信仰や神という概念も何故か一人歩きするようになって、パワーや奇跡といったような個人の狭い範囲での満足に収まるようになってしまいました。

 複雑な社会のシステムを構築していくうちに、心どころか、ついには人類の生命そのものの危険に結びつく場所までたどり着いていましたが、それも多くの人がその場所にいながら無関心になっていったのかもしれません。それほど、今の日本が作り上げてしまったシステムは、人を無感覚にさせて破滅の道を切り開こうとしていました。

 今、日本で起こっているこの惨状は実はすでに多くの人の心の中に起こっていたものではなかったかと思います。学者的な議論は色々あると思いますが、人はもっと早い段階から感覚として受け止め、不穏な将来をイメージして、心が濁っていたのではないでしょうか。

 僕も去年は、香りをつくっていても何故か透明感が失われそうになることに心を砕けそうになることもしばしばありました。それだからこそ、厄や鬼門というイメージの香りを作ったりしましたが、それもあまり世間の人に受け入れられることはありませんでした。

 一部の人には、調香することで自然の繊細な香りのつながりに気づいて頂ける人もいましたが、どこまでも出来上がった香りのみにしか感心が無い人は、単にクオリティーが良いという問題だけで終わってしまいました。香りを通じて、心をみていけばもっと広く深い問題にも関心を持つことが出来るのだと思います。

 まだまだ世の中は大変ですが、それでも自分の心、人の心をみていく姿勢が無ければ今のような悲惨な世の中を導いてしまう結果をつくってしまうようになると思います。そういう意味では、僕の仕事は多岐に渡るようになっても自分の姿勢は変えないようにと思っています。

 心を観るには、感覚を研ぎ澄ましていかなくてはだめだと思います。霊感も良いですが、五感が磨かれて居ない人が摩訶不思議なことをいっても説得力に欠けます。心を正しく見れる人が、これから先良い未来を築くことが出来るのではないでしょうか。

 
 
 
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# by fenice2 | 2011-04-02 06:35 | アロマ 香り

新しい香りのビジネスプランー医療やアートに

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 今まで僕は、あまり異業種の方と積極的に仕事をすることはあまり無かったのですが、今のように経済の仕組みそのものが壊れていく状況をみていて、さすがに自分の仕事も今までのように保守的に動いていくわけにはいかなくなりました。

 最近FACEBOOKで色々な業種の方と出会いましたが、自分が思った以上に相互で影響することも多く、香りや調香という枠を超えて仕事をつくっていくべきではないかと思うようになりました。

 例えば、この時期カウンセラーなどの仕事の方とは、震災などストレスを抱えた人を相手に接していくのは共通ですから、そこから新たな香りが出来てくる可能性があります。今回の麒水もそうですが、どの香料を多く調香していけば良いかという打ち合わせをしていけば、医師と薬剤師の連携以上に役にたつものが出来てくるような気もします。

 次の、他の音楽や絵画の方との連携ですが、これは作者の表現方法を香りが背景になって演出するということが期待されると思います。これは、まさに五感に訴える方法で、先日NYに友人が行きましたが、そこでもやっと嗅覚アートが出現してきたそうですから、これからは可能性が広がる部分です。

 最後には、当分今回の震災および、福島原発の影響でかなりの分野で仕事でも特に販売の面で大きな打撃が広がっていくと思います。そこにも嗅覚を重きにおいた仕事は、何か次の展開が見出せるのではないでしょうか。例えば、レストランのメニュならば良い香りが漂うものを多くするとか、選りすぐれた柑橘系の香りにこだわったサラダなど、見た目以上に香りで刺激するものをコーディネートすべきです。

 ブティックならば、香りの空間デザインにもっと凝っていくべきです。たんにアロマを何気なくたいたものなど、もう見向きもされなくなります。香りは、行くつくところは調香でしか生かされることはなく、何度もいっているように自然の中で匂いや香りのハーモニーのない世界などどこにもありません。

 そういう意味で、調香の分野を今まで以上に広げていこうと思っています。料理の食材の世界でも調香の世界を取り入れて頂いたらと思っています。

 全産業、全業種で益々危機が訪れると思います。それだけ今回の天と人の起こした災害は傷が深いです。

 麒水も他業種の方の取り扱いでも卸を始めました。ここでの販売は30CCで8千円としたいと思います。

 お問い合わせは、下記のメールにてお願いします。

  fenice@bb-west.ne.jp
 




 
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# by fenice2 | 2011-03-24 22:05 | アロマ 香り

麒水(きすい)ー衝撃から和らげる香り

 
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 ここ数日は、僕の周りでも相当精神的なダメージを負った人が多いので、香りをつくり続けていました。こういう時期はともかく自分の気持ちや心をまず癒すことですね。このまま怯えた気持ちをもったまま、すごしていると以前も書きましたが、あらゆる感覚がゆがんでくるようです。

 心や気持ちが優しい人ほど、大きな時代の渦を飲み込んでしまおうとしますが、僕自身も経験がありますが立ち上がれないぐらいに精神的なダメージを負うと、やる気が起こらなくなったり、病気になりがちになるようですが、それも感覚がゆがんでいくことが原因ではないかと思っています。

 感覚がゆがむということは、簡単なようで厄介なことがあって、分かりやすくいえば好きと思える何かが好きでないと感じたり、食べたいモノが無くなるなど、五感の中でももっとも繊細な嗅覚から壊れてくるのは間違いないです。

 共感したり、同情を強いられるとは言いませんが、より深いダメージを受けきろうとするのは、日本人の特徴なのかもしれませんが、その後に自分自身が周囲の人に迷惑をかけるようなことになれば、かえって厄介です。

 自分の小さな調香室に入って、今もっとも多くの人が必要としているような香りを組んでみました。チャートはそれほど複雑なものではありませんが、パインニードルやレモンなどの柑橘系が入っています。

 こういう時期は、自分に合う香りというよりも、そういった社会の衝撃から気持ちが解放される香りが必要だと思います。自分にも試しましたが、やはりいつの間にか心がふさぎ込んでいたのかすっと胸の中に入ってくるような感じがします。

 僕のような仕事は、こういう時期にも作品をつくる世の中に出していくことだと思っています。世の中には小さな貢献しか出来ませんが、ご希望の方は、メールにてご連絡ください。

 fenice@bb-west.ne.jp

 
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# by fenice2 | 2011-03-17 14:52 | アロマ 香り

今のオカマ文化と香り

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 香りの仕事をやり始めて少し経ってから、男性なんだけども中身は女性という方によく接するようになりました。海外ではゲイですが、日本ではおかまさんですね。その方たちは普通に仕事をしている方もいましたし、そういう筋の仕事をしていた人もいました。

 NYにいたときは、香水売り場が、ほとんど男性用とか女性とかに分かれていないところがあって、またいかにもそれっぽい人が香りのアドバイザーをやっていました。僕は、それらの人たちからはどうも同類に見られるようで、今でも迷惑をしますが、感性の仕事に関係している以上どこかつながっているところがあるのではと思ったりしています。

 ゲイという人たちが、積極的に香水や香りを取り入れて自分をアピールするのと対照的に、日本でのオカマさんという人たちは、むしろ普通の人よりも香りを避けたがる人が多かったようです。実際に、弟子の中にもいるのですが、香りの組み合わせやセンスはいいですが、嗅覚がよくない人たちが多かったです。

 どちらも、男性でありながら男性に性的な興味があって、また普通に男女の恋人のように付き合ったりするのですが、ゲイが強く性的なアピールをするのに対して、オカマさんたちはあまり自分のことを出したりしません。

 そういう部分だけを見ると、今はほとんどいなくなった大和撫子を見るようでもあり、男性の中に隠された女性の神秘みたいなものを見るときもあり、なるほど多くの女性から好かれるのもわかります。女性があまりにも表現豊かになって、そういった奥ゆかしさを失っていったとともに、オカマさんはその古来の女性tらしさを引き継いでいったともいえるかもしれません。

 奥深い女性らしさをもっている人は、最近香りをつくってみたいなあと思っていますが、TVで活躍しているような人たちは、あまりその中身に古風な女性らしさを感じません。彼らは、中性であって、中身が女性とはいえないのかもしれません。

 香りや花でたとえると、やはり木陰に咲く小さな雛菊のようなイメージでしょうか。直接その香りを聞くとかなり苦いイメージがあるのですが、小春日和になって、ふとどこからともなく漂ってきた甘い香りが、その雛菊の香りだったりします。香りは、時間や天候、周りの環境などによってその感じかたは様々に変化していきます。

 淫靡で奥ゆかしい女性らしさをもっている、オカマさんなら香りをつくる意欲が出てきますね。
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# by fenice2 | 2011-03-07 16:19 | アロマ 香り