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滅びの匂いと喜びの香りー闇と光の未来について

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 先日も、京都で勉強会をしていましたがなかなか先に進まない方がいました。

 香りをつくる世界は、とても静かで豊かな世界を見出す方が多いのですが、しかし時として逆さまのものを表現してしまう方もいます。

 誰かの為に良いだろうと思って行ったことが、何故か不快にとられてしまうこともありますし、その逆に、何気なくやったことに対して、とても深く感謝されることもあります。

 誰でも、美しい香りがするものを前にして、天使のような香りをつくってみたいと思うのですが、現実にはそこに色々な生きている灰汁が混じってしまって、うまくいかないことが多いようです。

 よく魔がさすとか、魔が入るなどと言いますが、香りにとってはそういうマインドの部分が他の創造するものに比べて、はっきり映ってしまうことがあります。

 先日、未来について少し書きましたが、未来に繋がるものは何も美しく綺麗なものばかりでなく、時には深く暗い川も澱みながら進んでいることもあります。

 詐欺にあったり、本来健全なはずのお相撲さんが、薬に心を支配されたりするなど今の時代は、美しく新しい時代の流れが見えつつ、ダークサイドの流れも大きな口を開けて待っています。

 誰でも美しく輝く未来に行きたいと思っています。しかし、その道は一人一人違っていて、花々が美しく咲き誇るほうにそれがある場合もありますし、逆に、足元がぬかるんでいて、霧がかかってよく見えないほうに、その入り口があったりします。

 香りをつくるときは、必ずイメージを抱くようにしますが、良いイメージを抱けばよい香りが出来るようになるというと、技術の問題もありますが、そうでない場合も多く在ります。

 特に、或る特定した人物をイメージする場合は、どちらかというと長所を見がちですが、人によっては悪い面を最初にイメージした方が、全体のイメージとしてもよくとらえることもありますし、香りもその方を彷彿させるようなものになっていることがあります。

 人のことを良い印象から始まろうが、悪い印象から始まろうが、最期には深く理解をしていけばよいと思いますが、この最初の一歩は人によって合う合わないがはっきりしていることがよく解りました。

 それは、もっと違った見方をすれば、現実からみていくのか夢みたいな部分から進んでいくのかの違いですが、これが実はイメージする時の実に過半数をその後占めてしまうのではないかと思っています。

 俗に言う第一印象が、その後のその方のあり方を決定するというのに似ていますが、社会や組織は、一度決まった方向性で人をイメージづけてしまうと、なかなか違う面でみてくれることはないように思います。

 今回の方は、良いイメージから入っていくのがどうしても上手くいかず、無謀にも世の中の尊敬されるべき方に対しても、悪いイメージから始めることにしました。結果としては、あれほど結果が悪かったものが、見違えるほど深く温かい香りになってきました。

 ご本人は、不思議な心地だと仰っていましたが、つくっている時やイメージしているときが、ずっと以前よりも楽になったということを聞くと、やはり最初からあまり美しいものばかりで始めるのはよくなかったいうことが解りました。


 マスコミを中心として、今こういったイメージをつくっていくことに対して、どうもコントロールされていたり、自分本来でないイメージの道筋を通ってしまう人が圧倒的に多いことがわかります。

 イメージすることは、人の想像力の範囲ですから、その部分が歪められていたり、汚されていると結果としては良くないもの(人を不快させたり、時には絶望を感じさせるもの)を作り出してしまうことになると思います。

 自分の心からの想像が、誰かを傷つけたり落胆させるものになってしまうことは、とても辛く悲しいものだと思います。仕事、家庭、友人関係や恋人同士など、常に人には想像されたもの、イメージされたものからの結果が付きまとってきます。

 私たちは、生きていることがそういった想像の連続です。ごまかそうとしたり、結果を出すことから逃げていては、使命を果たしていないことと同じです。

 

 
by fenice2 | 2009-02-04 00:42 | 滅びの匂い
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