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香りの記憶療法について

 心の病と言ってもとても範囲が広い、調香で果たしてどれぐらいことの出来るか、ここ10年近くは模索状態でした。

 香りは、面白いものでその方の一つ一つの反応をみているだけで、好き嫌いだけでない内面の様子が伝わってきますが、それは視覚でも、赤を見せた後に白を見せるとその残像が映るように、多くの香りを聞かせて頂く連続で、それ自体では分からなかったものが、他の香りと比較するとみえてくることあります。

 世の中で、アロマなどの香料が流行りだしましたが、結局香りの奥深さは、僕は混ぜ合わせること、調香にあるのだと思っていましたので、仕事として地道に続けていましたが、ここ5年ほどは個人個人の香りをつくることを中心に自分の中であまり、きまった製法を定めずに作り続けてきました。

 その中で、やはり心の奥深い部分でのカウンセリングになっていきますが、そういう方の香りをつくる場合で何を軸に香りをつくっていくかについて随分試行錯誤をしました。好きと思われる香りを調香していくのもよいのですが、一時の気休めになっても本当の意味で香りをつくる意味が無くなってしまうのではと感じていました。

 実は、心というものも幾つかの香りや匂いの集合体で、複雑に混じりあったもので出来上がっているのではないかという仮説を立ててみました。やはり高貴な心の持ち主は、芳しい香りがして、邪念や欲望にまみれている人は、独特の臭気があるような気がしました。

 嗅覚には、まだまだ未知の不思議な部分がありますが、少なくとも僕がそう感じた匂いや香りはカウンセリングをしていて、見えない世界を明らかにしていったように思います。そうやって考えると、人は摩訶不思議な能力に憧れてそれを追い続けるよりも、本来は感覚を磨くことにもっとより深い意味があるのでは、思うようになりました。

 第六感、チャクラなど古代人が残した五感では拾いきれないものがありますが、僕はそれらも実際にはとくに嗅覚を磨いていけば、つながるものが見つかってくるのではと思っています。

 香りのカウンセリングをしていて、ふと重く暗い感じの匂いに触れることがあります。僕はあまり込みって相手の過去や心には触れませんが、やはりそこから話をすれば大体のことは繋がっていきます。

 心に悪魔が住むには、それに相応しい空間が必要です。その空間には、常に臭気が漂っていて悪魔を招きよせています。

 臭気の原因は、色々な悪感情、恨みや憎しみ、後悔ですが、それが強い記憶を呼び戻す原因になっているような気がします。感情、記憶、匂いや香りはそういうふうに色々な形で結びついていうようです。

 悪い感情を抱いてしまった原因を、一つ一つ香りを交えて解決していきます。臭気一つ一つに対峙する香りの選択が必要になってきます。TVの宣伝のように臭いものに、別の香りでカバーしても根本的な解決にはなりません。まして、心に関係している匂いなら尚更です。

 ユリの花を例えにとると、この花があった時期に悪い思い出がある人は、この花の香りを聞くたびにそういった過去を思い出してしまいます。しかし、本来、この思い出には匂いはないはずですが、悪い記憶が匂いの記憶として心の何処か(脳も関係していると思います。)に残します。

 本当は、悪い思い出そのものにユリの香りが含まれているわけではないです。ユリの香りは単なるきっかけに過ぎないのですが、どうしても好きにはなれなくなります。

 この場合、ユリの香りは全く関係ないのだと分かってくるだけで、その負の記憶システムは、破壊されてきます。これは簡単な例ですが、もっと複雑な仕組みから悪い記憶がずっと心から離れずにとどまっていることもあります。

 いずれにせよ、感情を啓発すべき匂いの元をうまく分散できれば、それは感情としてイメージされてこないので、記憶も蘇ることもなくなってくるようです。この仕組みは、香りの勉強会に多くの人が参加して頂いた結果わかってくるものでした。

 心の病が、殆ど解決できるなどとは言いませんが、この香りと記憶の結びつきを解いていったことで、多くの可能性があるのではと思っています。前世療法のように、新しい分野の治療法として確立できれば思っています。

 僕以外にも、この療法が出来そうな方が数人育ちつつあります。過去の忌まわしい記憶から逃れることが出来て、一人でも多くの人が、新しい未来に向かっていくことが出来ればと思っています。

 今年は、僕の仕事の中心はこのことになりますので、勉強会でもこのことには今まで以上に触れていきたいと思っています。

 精神世界ランキング
by fenice2 | 2010-01-03 16:55 | 香りの記憶療法
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