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香りと前世の記憶

  
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 或るシャーマンの話によると、人の記憶は死によってリセットされて、次に生まれたときは全く無の記憶の状態の中で生が始まると言います。しかし、我々は生きていて何か大きな悩みや壁みたいなものにぶつかってしまった時は、何故かその本来消えてしまったはずの記憶を思い出そうとします。

 特に10代の時のように、自分の経験が少ない人間にとっては、上手くいかないことがあると、今の自分の存在だけでない何かをルーツみたいなものを必要とするようです。

 小さい子に絵本を読ませると、その抽象的なイメージやストーリーに異常な関心を示しますが、何処かでぼんやり現実的でない過去を覚えてきて、覚えていない言葉や知識を話す子もいるようです。

 また、ダライ・ラマは、今世でも魂の転生が起こっていて、精神的には何度も死んで甦らなくてはならないと講演などで話していますが、そういう意味では、不確かな過去世について関心を示すことも当然のことなのかもしれません。

 要するに、人は何度も同じところで間違え、悩みまた同じようなことで復活したり、ダメになるかを繰り返して、どれだけ時間が経って、周りの様子が変わっても社会も人も、過去にあった時間の何処かでシンクロして動いています。

 過去世にたどり着くには、特別な状態、現実と遮断したり、誘導する人間の存在や信頼などが無くてはならないと思います。しかし、香りはもっとも簡単な条件で、それを浮き立たせるのではないかという印象を持ちます。

 一つ一つの香りに映る記憶は、断片的ですが、それが幾つも重なってくるとあるストーリーが出来上がってきます。それは、現在の記憶であるのか、もっと深い部分で眠っていた記憶であるかわかりません。また、そういう過去世など特別な関心を前もって持つ必要もないです。

 また、香りに意識を集中している時間は、今の流れている時間を意識させないもう一つの時間を作り出りだしますから、そういう中から日ごと意識しない感覚や感性を引き出していくことになります。

 ダリの絵のように、今まで自分の感じたり思っていた記憶や思考が、何倍も膨れ上がっていく印象を持つ人もいます。小さな脳だと思っていた中に、何故か隠された記憶や思考が入っていることに気付きます。

 選びきった香りの幾つかが、一つの長い川のようになって、全く別の時間と繋がってその頃の記憶や思考を呼び寄せてくれます。また、そういう感覚に触れた時はなんともいえない心地よさや開放感を抱くようになるという人もいます。

 香りが単なる癒しに使われても、せばめられた時間と空間の中では、次第にその潜在的な効力を失っていくような気がしています。特別に自由な感覚や開放感にふれたからこそ、潜在的なものが出てくるのか、過去世みたいなものを思い出したから、そういう感覚になるのかわかりませんが、そのことが目の前の現実や問題点に向かって大きなエネルギーや知恵になっていくことは間違い無さそうです。

 子供は間違いやあやまちをおこすことに恐れません。しかし、大人になるにつれて、繰り返しあやまちをおこす事に異常な怖れを感じるようになります。

 或る程度の失敗やあやまちは、何歳になってもおこってしまうことだと思います。体も少しの不調で休んでいれば、大病にはなりません。それと同じで小さな失敗を避けるために大きな失敗に繋がることになります。

 今の企業の経営者の姿にもそういう部分が多くみえますが、今と先ばかりを見ようとしてもかえって失うものは多くなるような気がします。

 
by fenice2 | 2007-11-19 00:07 | アロマ 香り
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