急に寒くなってきましたが、まるで世の中の人の心を表すような、暑いか寒いかの天気になっています。不安定、異常なことそんな言葉が、毎日何処かで浮かんでは消えていくようです。 香りに関わらず、私たちは時々美しい世界に憧れて、時には没頭していってしまいます。 人によっては、それは現実逃避であるし、劇や映画を見ても単なる物語に過ぎないという人もいると思います。 しかし、優れた物語は本当に人が、作り出したものだろうかと思うことが、僕自身時々あります。香りをつくるときも、そのあたりの路地に座って簡単に作り出せるものではありません。 誰がみても美しい世界には、何か人生や魂の秘密が見出せるような気がします。逆を言えば、現実は、醜く冷酷な面を多く持っていて、何が本当なのか解らなくしてしまう世界なのかもしれません。 美しい世界には、必ず一つの長いストーリーが現われてきます。ストーリーがあるから美しい世界が出来上がってくるのではないような気がします。ストーリーはあくまで、その世界から生まれてきた、副残物のようなものです。 美しい世界の中では、今まで現実では見えにくかった人間関係や自分の心が見えてきます。心理学や哲学的な形而上学もいってみれば、ストーリーをあれこれ詮索しているだけで、美しい世界を表現しているわけではありません。 心は、そういうあざとい人が作り出した器用な道具だけは見えてこないのではないかと思います。秘密というのは、繊細に何かを炙り出すようにして出てくるものです。 僕自身でも、運命的に思っている人にもよく見失いかけます。そんなときは現実の世界の色々な面に負けていって、美しい世界観から遠ざかっているときではないかと思います。 しかし、再び音楽でも、絵画でも美しい世界に接するとその運命の流れが見えてきます。しかし、それは、何処か妄想的で、現実的には誰にでも披露して、とても胸をはれる内容のものではありません。 とても繊細で壊れやすく、現実的な価値観は何も見出せないようなものでも、僕の魂や心にとっては、とても大切なもので、とても貴重なつながりです。 しかし、そんなことが長い人生の中では10年も20年もずっと同じような輝きを持って存在しています。永遠とはいわないけど、少なくとも人が一生生きていくには、最期まで輝き続ける存在になっていると思います。 誰にも本当は、心の奥底にそういう思える人がいて、そういう人を意識しているはずです。そのことを否定したり、苦しくなって忘れたくなりそうになったら、とても道徳的で常識的な判断かも知れないけど、心は細く弱っていって、最期は身を滅ぼしてしまうかもしれません。 そんなときは、すぐにでも天使が住む美しい世界に避難しましょう。感動したり、涙が止まらなくなる体験をしなければなりません。 この世は、二つの現実があります。一つは目に見える世界と、もう一つは目に見えない心の世界です。どちらが欠けても、実は現実的ではありません。 心の世界の方が、何時も弱く疎かかされがちですが、美しい世界を忘れなければ、何時でもそれは戻ってきます。
by fenice2
| 2008-09-28 01:26
| 愛 愛情
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