ごく身近な告知で申し訳ないのですが、今週の13日に三重県鈴鹿市の起型紙さんで調香をすることになりました。この企画のテーマは、調香という不思議な世界を通じて、今一度失われつつある日本の伝統工芸でもある伊勢型紙の価値をもう一度再認識してほしいというものです。 僕も協賛価格にしているので、お一人9千円で結構です。場所は、三重県の鈴鹿市ですが近鉄の白子という駅からは歩いてすぐですが、昔ながらの閑静な街です。 限定20人ですが、まだ時間によっては余裕があるようです。当日は、香りに加えて小さな伊勢型紙のしおりをお渡しする予定です。 場所が場所だけに、遠い方は難しいかもしれませんがご関心がある方は、是非に下記までご連絡ください。 お伊勢さんも近いです。 hanakagami9@gmail.com 辻まで。 よろしくお願い致します。 #
by fenice2
| 2011-08-10 17:55
| アロマ 香り
ここには、京都からでも5時間近くはかかりますが、道も悪くわざわざ好んで行く方は少し前のスピリチャルブームならともかく、殆ど居ませんが、過去有名になった人の中にはここを何度か訪れる人も少なくないようです。 標高千メートルの場所にそびえ立つのも不思議ですが、ここの神社の由来が畏れ多いものが幾つもあって、空海が高野山を作る際にも、何度も足を運んで許しを乞いにいったり、狐憑きで困って、何処の神社でも祓えなかった強い悪霊でもここでは完全に取り除いたらしく、今でもそのことが三柱神社の境内には書いてあります。 また天狗が昼間でも闊歩することがあって、不埒な参拝者には大岩を転がして天罰を与えたなど、僕自身が実際に聞いたり感じたりする部分でも、なるほどそういうことを信じるに値することが幾つもありました。ここの神様は、玉置山の頂上に置かれた大きな石がご神体だそうですが、その殆どが山に埋まっていて、一体どれぐらいの大きさがあるのか今でもよくわからないそうです。 以前に、疲れた時に和歌山の山中を模索して、なんとも言えない山の神々しい香りや匂いに癒されてからこちらを訪れるようになりましたが、僕は自分の感覚を鍛え、研ぎすます為にもこの神社を訪れることは欠かせない日常的なことになりつつあります。 初めて、ここを訪ねた時は実は辺りがすっかり暗くなってからの真冬でしたが、何故か多くの悪魔が街に向かって飛んでいるのを感じました。そのことと関係している訳ではないのですが、この神社のお札だけが日本でも殆どない悪魔退治と命名されており、悪霊でなく、悪魔とされていることに、太古の感覚に通じるものがあるのかもしれません。 僕の父親は、社会では成功者でしたが、人と神や自然のとの関係よりも、人と人の関係を優先させた人間でしたから、人としても魅力があって情け深い人間でしたが、最期は苦痛の表情をして若死にしていきました。僕は22歳で父の死に向き合って、その美しくない表情については疑問を持ちました。 父以外で最初に、自分の師のように感じたのは或る作家でしたが、僕はその弟子になって自己犠牲の尊さや文学や言葉に対する気概みたいなものを習いましたが、結局父ほどは魅力を感じずにその人からも去ってしまいました。 芸術や文学さえも、人を基盤にしていないとその技術などは大したことはないというのが僕の持論ですが、香りの仕事もそういった、人や人の心から離れない姿勢が大切で、最近そういうことをする人が少なくなって、目立ってきたのだろうと思いますが、こういった漠然とした神や自然から自分自身がどう見られているかという部分を失うと、どのような偉業を達成した人でも、精神的に堕落していくような気がします。 玉置神社に近づくにつれて、僕のつくった香りが異様に車内の中に立ちこめてきて、確かに少しもれていたことが原因だったのですが、それでも下界ではそれほど感じなかったのに、なるほど古代から神官が神と啓示を結ぶ為には良い香りが必要であったということがよく分かりました。 今回は、自分のつくった香りを神殿に寄進しに行ったような思いでしたが、改めてその場所で自分の香りを聞いてなんとも心地よい感じがしました。 堕ちるにまかしたままの社会の中では、どううまく振る舞おうとも人もやはり同じように堕ちていくと思います。僕にとっては、今の社会よりもこういった神聖な場所で息をするほうが自然な感じすらしています。人や社会の評価は、様々ですが、一見自己満足のように見える神や自然との小さな接触の中に、自分の価値を見いだす事を忘れてはならないです。 #
by fenice2
| 2011-08-02 04:28
| シャーマン
今回、なんとか無事に東京での調香会を終えることが出来ました。ありがとうございました。今回は特に、リラックスした場所で、喧騒な街中とか離れて調香することが出来ましたので、自分自身でも深く中身のあるものになったのではないかと思っています。ご参加頂いた方は、本当に良い仕事をさせて頂いたと思っています。 よくどうして、この仕事をしたのかということを聞かれますが、僕はずいぶん若いときに、自分も、自分の愛する人も救えない立場を経験しました。救うというのは、難しい表現ですがあくまで精神的に救えなかったということでよいと思いますが、自分を失い社会の価値観に翻弄され、自分の魂や感覚を売ってはいけない何者かに売ってしまいました。 金融世界の中に染められ、その出口には軍事産業までの危ういレールが僕の前には弾かれていましたが、その道から救ってくれたのは、或る女性の存在でした。人はどれだけ価値を失ったように見えても、誰かを救えるという使命だけは必ずもっています。救われたときに、僕ははっきりそう感じました。 僕は、若かったし勿論救う力はなかったのですが、なぜかその女性は僕よりも年下ながら救う力を持っていました。僕は、彼女を意識することだけで少しづつですが、徐々に救われていったような気もします。宗教にもそういった力はあるのかもしれませんが、少なくとも人と人の深い関係を理解していないと、それも間違ったほうに流れてしまうのではないかと思っています。 そういう意味では、人の関係と神との関係は本来それほど敷居があるものでは無かったのかもしれません。今の時代は人との関係に尊厳や畏敬の念が薄れているので、どれだけ神を敬っても本末転倒のような気もします。 この仕事を続けたきっかけは、たった一人の人をなんとか救ってあげたいという所からスタートしたのではないかと感じています。それがイタリアに繋がり、フィレンツェのサンタマリアノベラを訪れて、僕の仕事が形がはっきりしてきたのですが、それだけに香りと心など、内面との関係は決して曖昧にしていかないようにしています。 僕は、出来るだけ香りをつかって感覚を癒していきますが、それが次第にその方の存在感をはっきりさせてきますが、そこに今の色々な人間関係を明らかにさせてきます。故意に深くさせる場合もありますが、よほど意味がない限りはそのあたりには自然にわかってくるように、話し合っていきます。 人は、誰かに喜びを与えることが出来て、困った人や苦しんだ人がいても救う力を本来持っていると思っています。 最も、深く愛することが出来る相手には、もっとその力は強くなると思います。 僕もそろそろ深く愛することが出来る方も必要になってきました。 #
by fenice2
| 2011-07-26 00:52
| アロマ 香り
相変わらず、宣伝ではなくほぼ決まったことをお知らせしていますが、今週22日から24日まで東京の銀座のホテル西洋銀座で、先約された方を中心に調香会を行います。 もうすでに、お陰様で予定はうまっておりますが、23日だけは少しだけ余裕もあります。遅い方は10時過ぎの方もおりますが、スィートルームをとっておりますので、今回は応じています。 こういった調香会は一日に数人の方しかおつくりしませんが、それだけ時間をかけておつくりしますので、ご納得頂けるかと思います。 ご興味のある方は下記までご連絡ください。 hanakagami9@gmail.com #
by fenice2
| 2011-07-21 02:01
| アロマ 香り
ジョエル・アーサー・ローザンタール(Joel Arthur Rosenthal)は、フランスで最も高級な宝飾品を作り出す所ですが、ミラノにいるときからその名前を聞いていましたが、その作品は、一点で数百億円で、顧客には各国の王妃などがいますが、ウェイティングリストには名前を連ねるだけで大変なことのようでした。 そのJARが、大成功を収めた宝石事業を縮小して、今度は香りに乗り込むといわれたときは、さすがに僕も驚きましたが、そのサロンが5年ほど前にパリにオープンしました。知りあいに頼んで、早速彼の作品を手に入れましたが、宝石と違ってあまりにもチープで、値段も日本円に直して数万円ほどでした。 値段はともかく、その香りですが、名前こそダイアモンドウォーターと豪華なのですが、調香はあまりにも貧相で、おそらく名のある調香師に依頼したのかもしれませんが、やはり視覚で成功を収めた人も香りの仕事は明らかに別だと、ほっとするやら複雑な気持ちになりました。 僕は、あまり表には値段は出していませんが、個別でつくる香りもそれほど高いものはご請求していないです。香料のクオリティーを上げれば、一本数十万円ぐらにはなりますが、100ccで数十万円ぐらいの香料を使っても、もっと手ごろな香料もあるので、調香していけば数万ぐらいで提供することができます。 僕自身は、もっと高い香料を使ってもっと高価な香りを作り出そうとも思っていますが、それ以上に市販の香水のクオリティーが低いので、それぐらいのレベルでも皆さん、驚くほど満足されます。 香りの値段が夢の値段とは言いませんが、香りにあまりよいものを求めていかない方は、精神的な満足、夢みたいなものにもあまり真摯には向き合っていないのではと思ってしまいます。アロマは、殆どが雑草の匂いの集合体ですから、そこに本当の心や精神的な満足を求めていくことは難しいと思います。 話は、変わりますが今回の千葉での宝石やさんとの共同事業はなんとか成功しました。香りのおかげといいませんが、なんとか予算は達成したようです。香りから宝飾品を作り出すという試みは、今回でまだ二回目ですが、着実に何か新しい業態を生み出す可能性を秘めています。 宝石は、人を魅了しますが、僕はもしかしたその宝石にもわずかな匂いがあるのではと思っています。石も自然物なのですから、それはそれほどかけ離れた見解ではないのかもしれません。良い香料を使い、それなりの調香をすれば、今まで感じなかった石の匂いを人の嗅覚でもどこか感じるようになるような気もします。 古代人は、もっともっと偉大な感覚を持っていました。宝石や金の鉱脈などどうしてわかったのでしょうか?嗅覚には、まだまだ不思議と謎があります。幼稚なスピリチャルブームに凝っているぐらいなら、現代人はもっと嗅覚を鍛えるべきです。 #
by fenice2
| 2011-07-03 17:19
| アロマ 香り
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